幼馴染の入江和馬は 誰がなんと言おうと恐ろしく根性の曲がった性格破綻者だった。
奴はとある大会社の大事な一人息子という強みがあり、まさに手中の珠として育てられた。

たまたまうちの父がそこの社員だったというのが立花若菜にとっての身の不運だった。
初めて会ったその日から、利発そうな和馬の中に若菜は不吉なものを見抜いてしまった。
しかもそれを和馬に悟られてから現在に至るまで、若菜は和馬の監視下に置かれている事を
知る者は誰一人としていない。
時として人は、想像を絶する非日常事態に直面した時、初めて知るのである。
…ただ沈黙するしかない事を…
幼き日から現在に至るまで、若菜はまさにその心境だった。

何しろ完璧に猫をかぶった和馬の評価は、家よし 顔よし 頭よし と申し分なく、 奴の本当の
正体は二重人格で陰日向があって、根性の悪さを外見と演技力でカバーして世間様をだまくら
かしているのだと、小市民である若菜が話しても、きっと誰も信じないだろう。
だがしかし、言ってしまいたい!王様の耳はロバの耳!
時に和馬の境遇にも同情したが、若菜は毎日が和馬の下僕に甘んじ爆発寸前だった。

そんな若菜を見抜いたように、和馬は若菜の三人目のBFを葬り去ってくれた挙句、口封じの為
に結婚を申し出で、迅速に結納の品々まで届けてよこすという荒業に出た。
若菜のお母さんは玉の輿だと狂喜乱舞し、若菜の反論は速やかに却下された。
かくて若菜は内輪とはいえ、哀れな悪魔の許嫁という立場になってしまった。

小学三年の頃から高校一年の終わりに至るまで、散々和馬にいたぶられてきた若菜は、なか
ば悟りの境地に達していた。
幸い和馬は三年生でもうすぐ卒業だ。
もう数ヶ月辛抱すれば、悪魔は大学に去り、二年間は自由な高校生活が待っているのだ!
和馬が卒業したら、奪われていた明るく楽しい高校生活が過ごせるだろう。
女生徒からの、不当なジェラシーストームも、和馬宛のラブレターの返事の代筆をする心苦しさ
ももう受けないで済むのだ。
今度は邪魔されずにボーイフレンドなんかも作れるかも…
若菜の野望は広がっていた。

思わず顔が緩み、和馬の唯我独尊な仕打ちにも時には口答えする事を覚えながら、許せる気分
になっていた。
しかし、そんな若菜の機嫌のよさを和馬がじっと観察していることに、彼女はまだ気づいていなかっ
た。

明るい未来を想像しながら、鼻歌まじりにお風呂を出るとお母さんが風呂場の入り口で 仁王立ち
して待っていた。
「若菜!今日は和馬様のおうちに伺う約束だったんですって!?あんたが呑気にお風呂に入って
る間、何度も電話があったわよ!すぐにお詫びにいってらっしゃい!」
「へ…?もうお風呂入っちゃったのに?」
…第一そんな約束、した覚えは全くないぞ??
ぼーっと記憶をたどっている若菜に、お母さんはたたみ掛けるように言い放った。
「…わかってると思うけど、おとーさんの出世の足を引っ張るような真似をしたら、おかーさんはアン
タを道連れに心中してやる。家のローンだってまだ残ってるし」
若菜はすがるように父親に助けを求める視線を送るが、おとーさんは情けない笑いをしながら新聞
に顔を隠してしまった。
ブルータス、お前もか…。父に期待はしていなかったが、若菜はがっくりと項垂れた。

しぶしぶ髪を乾かすと、若菜は重い足取りで和馬の家に向かった。
「あの〜。夜分にすんません、若菜ですけど」
情けない気持ちでインタホンを鳴らすと、しばらく待たされてから和馬の声がした。
「あー、今オートロック解除したから入ってこいよ」
和馬がインタホンに出たって事は、お手伝いさんたちはいないらしい。
あったく、こんな夜更けに人を呼び出しておいてなんちゅー言い草だ!
若菜は軽い殺意を覚えながら、和馬の部屋に向かった。

いつもの様に、二人だけの時は本性を現す数馬が煙草を咥えながら水割りのグラスを窓辺で優雅に
揺らして立っていた。
「あの〜。今日って伺う約束なんかしてなかったと記憶してるんですが。これは一体どういうつもりです
か」
それが人を迎える態度か、とむっとしながら若菜は精一杯皮肉を込めて言った。
「そうだっけ?聞き忘れてたんじゃないのか?」
和馬はけろりとして皮肉を聞き流すと、煙草を消して近づいてきた。
若菜は思わず条件反射で後ずさってしまう。

「時に、若菜。お前最近は随分楽しそうじゃないか。何を企んでいるんだ?」
「た、企むなんて、和馬さんじゃあるまいし人聞きの悪い事を言わないで下さいな!」
口答えしながらも、足は勝手に後退してしまい反撃力はほとんどなかった。
「まさか、もうすぐ俺が卒業したらまた懲りずに男と交際しようと考えているんじゃないだろうね?
無駄な期待はしない方がいいぞ、俺が許さないから」
和馬は悪魔の微笑みを浮かべながら、ぎくっと硬直した若菜に和馬は更に近寄ってきた。
「な、なんであなたが許さないと私が自由な希望も持てないのよ!?」
「だって俺達もう結納も済ました婚約者同士だろ。大事な婚約者の浮気を許す程、俺って寛大じゃない
んだよな。若菜」

あれはただの脅しじゃなかったのか!?驚愕した若菜はあんぐり口を開いた

ずるずると後退する若菜の背後はついに壁にあたり、和馬はどんどん近づいてきた。
逃げ場を失った若菜は、窮鼠猫を咬む思いで怒鳴ってみた。
「あんなの、あなたが勝手に決めた事じゃない!婚約なんて形だけでしょ!」
和馬に対して、こんな風に思い切り怒鳴ったのは初めてだった。
さすがの和馬も一瞬怯んだが、すぐに立ち直ってにっこり笑った。
今まで悪魔の微笑みにしか見えなかった和馬の笑顔が、何故か優しげに変わっていた。
「形だけなんてとんでもない。この間ちゃんと正式にプロポーズしただろ?ちゃんと俺は俺なりに考えた
上で、自分の言葉に責任を持って言ったんだぞ」
「…はぁ?」
若菜は和馬が何を言わんとしているのか、訳がわからず混乱した。
「お前は最初から、俺の完璧な演技を見破っていただろ?それはなんでだ?」
「そんなの、わかるわけないでしょーが!」
「まぁ、待て。俺は色々な仮説を立てて結論を出した。俺達には初めて会った時から、ある種の愛が芽
生えていたんだ。だから結婚する。自然の成り行きだろ?」
「…はい??」
なんでそんな唐突な結論になるんだ!?大体、今まで和馬から受けた仕打ちの一体どこに愛があった
んだ?
若菜は突っ込みを入れたい気持ちと、心のどこかで妙に納得している自分に戸惑っていた。

「俺はさ、一生自分を隠し通せる自信もあったけどいつもどこかが疲れてたんだよな。お前に見破られて、
まずいと思った反面お前の前なら自然でいられる自分にほっとした。お前だって、本当に嫌なら俺を脅し
て優位に立つ事も出来たはずだがしなかった。子供の頃から親の出世の為に我慢するほどお前に知恵が
回っていたはずもない」

…なんだか馬鹿にされてるような言われ方だが、確かに恐怖心からだけで黙秘していたのとは違う気もし
てきた。
「つまり、俺達は気づかないうちから相思相愛だったって訳だ。」
和馬は自信たっぷりに言い切った。
「う、うーん……。なんか釈然としないんですけど…」
「若菜に難解な思考を求めてはいないさ。だが、浮気をされる前に予防策は取らないとな」
「へ…?予防策って?」
と、聞き返す間もなく若菜の唇は和馬の唇に塞がれた。
若菜は何が起こったのかわからず、いきなり奪われた唇の感触にまたも混乱した。
煙草と少し酒臭い和馬の唇が若菜の唇を貪り、和馬は若菜をそのまま抱き上げた。
「ひゃっ!な、なにすんの!!」
あまりにも唐突な論理と展開に呆然としていた若菜は、抱き上げられて我に返った。
「丁度 若菜も風呂は済ませてるし、ここらで既成事実を作っておこうじゃないか」
和馬は当然のように言いながら、若菜を抱き上げたままベッドに向かった。

ようやく意味を理解した若菜は、和馬の腕の中で慌てて暴れ出した。
「じ、冗談でしょ!降ろしてよっ!そんなつもりでお風呂に入ってきた訳じゃないって!」
じたばた暴れる若菜の体が和馬から落っこちた。
落下地点は 丁度 和馬のベッドの上だった。
「おお、グッドタイミングで着地したな 若菜」
覆いかぶさろうとする和馬を突き飛ばし、若菜はついに感情の堰が切れてしまった。
泣きながら突き飛ばした和馬をクッションで思い切り殴りつけた。
「いつも勝手なことばかり言わないでよ!二重人格!悪魔!エクソシスト!バカバカバカ!」
若菜は涙と鼻水を拭おうともせず、今までの鬱憤をクッションに込めて、罵倒しながら 手が疲れて上がらな
くなるまで和馬を殴り続けた。

プライドの高い和馬が、反撃もせずに若菜の爆発を受け続けていた事に気づいたのは、殴り疲れて腕を下
ろしてからだった。
息切れをしながら枕を抱きしめた若菜に、和馬は黙ってティッシュケースを差し出した。
「すごい顔になってるぞ、若菜」
「…誰のせいよ…」
ティッシュを受け取った若菜は、派手な音を立てて鼻をかんだ。
思い切り暴れて言いたい事を言い切ったので、もう恥ずかしさも何もなかった。

「悪かったよ。若菜はいつも俺の前でおどおどしてたからさ。さっきは相思相愛だなんて言ったけど、本当は
不安だったんだ。俺の片思いじゃないかとはずっと思ってたけど、若菜を誰にも渡したくなかった。無理強い
してごめんな。ほら、まだ鼻が垂れてるぞ」
和馬は急に静かな顔になって、優しく若菜の鼻水をティッシュで拭いた。
「婚約も解消しよう。もう自由になっていいよ、若菜。今までありがとな」
涙と鼻水でくしゃくしゃになった若菜の顔を、和馬が寂しそうな顔で拭いてくれている。

「婚約を解消して自由にしていい?…それって別れの言葉なの?」
鼻を真っ赤にしたまま、若菜は和馬に大人しく顔を拭かれていた。
「ああ、若菜は可愛いもんな。邪魔者がいなくなれば、すぐに新しい恋人も出来るさ」
急にそんな事を言われると、若菜は突き放されたような孤独感を感じてしまう。
「…じゃあ、これからはずっと和馬さんは一人で完璧を演じ続けていくの?」
「元々、若菜が現れるまではそのつもりだったからな。たいした事じゃないさ」
和馬は常に周囲から完璧を求められ続け、ずっとその期待全てに応えて来ていた。
実の両親でさえ和馬がかぶっている巨大な猫には気づかなかったのに、若菜には初対面でわかってしまった。
これはやはり必然だったのかもしれない、と若菜は思ってしまった。

思わずクッションを放り投げると、和馬に手を触れる。
「私がいなくなったら、和馬さんの人格が崩壊するか、次の犠牲者が出ちゃうよね」
なんだか無礼な事を言いながら、若菜は和馬の胸に顔を埋めてささやいた。
「和馬さんは人格が破綻してるけど、私はそんな和馬さんを嫌いじゃないよ もっと私の人格を尊重してくれれ
ば、好きなほうかも」
和馬の腕が若菜の背中に回り、若菜を抱きしめ返してくる。
「本当に?」
若菜は答える代わりに眼をつぶってみせた。
和馬の唇が若菜の唇に重なり、数馬の舌がゆっくり若菜の口の中に入ってきた。
若菜はもう拒まずに、和馬の舌を受けとめそれに応えた。
「若菜…」
和馬がゆっくりと若菜を抱きしめながらベッドに押し倒す。
「私、さっき暴れたから汗かいちゃってるよ」
若菜は恥ずかしそうに顔をそむける。
「大丈夫。若菜は若菜のままでいいから」
和馬はそっと囁くと、若菜のうなじに唇を這わせながらゆっくり若菜のブラウスの ボタンをはずしていった。

少し汗ばんだ背中に手を回し、ブラのホックをはずすとお世辞にも大きいとはいえない胸が 顕わになった。
「…やっぱり恥ずかしいよ…せめてシャワー浴びちゃダメ?」
「だめ。このままでいいって」

和馬の掌が若菜の胸の上で泳ぎ始め、後を追うようにして唇が胸の膨らみに降りてきた。
さっきまで大泣きしながら殴っていた和馬の頭が若菜の胸の上で動いている。
若菜は自分の貧弱な胸も恥ずかしくて、もっと牛乳を飲んでいればよかったと思いつつ、普段威張っている
和馬が自分の胸に顔を埋めている姿をなんだか可愛い様な、それでいて違う自分に変えられていくような、
おかしな気分になってきた。

「…ちっちゃい胸でがっかりしてる?」

若菜は恥ずかしくて、つい余計な事を話してしまう。
「余計な事は言わないでいいの」
和馬は掌にすっぽり収まる乳房を揉みながら、小さな乳首を口に含み舌で転がした。
若菜の小さな喘ぎ声が洩れる。泣いた後なのでその声は少し擦れていた。
やだ…変な声が出ちゃう…
なるべく声を出すのを我慢しようとすると、触れられている部分に神経が集中して 余計恥ずかしいような
気持ちいいような、変な気分だ。

若菜はぎゅっと眼を閉じて、和馬の頭にしがみついた。

「…あっ…!」
思わず声が出てしまった。

和馬の指が、若菜のショーツの上から恥ずかしい部分に触れたのだ。
「…あの、やっぱり汗ばんで恥ずかしいんですけど…」
和馬は若菜の耳元でそっと囁く。
「馬鹿だな…これは汗じゃないよ…いいからもう少し力を抜いて」
そ、そんな事言われても、指が動くと力が入っちゃうんですけど…!

和馬の指がショーツの上で自分のすごく敏感な部分を彷徨っている。
押し殺しても擦れた声が漏れてしまい、頭の芯がくらくらしてくる。
ショーツが濡れていくのがわかり、着替えがないのにどうしよう…と若菜は戸惑った。

「全部脱いじゃおう、若菜」
「ぬ、脱ぐんですかぁ…!?」
どぎまぎしている若菜のスカートのファスナーを探し当てると、和馬は黙って スカートと一緒にショーツまで
手際よく脱がせた。
なんだか手馴れた手つきだなぁ…と、思う間もなく、一糸纏わぬ姿にされた若菜は恥ずかしくて手で顔を覆っ
てしまった。
和馬はそんな若菜にシーツをかけると、いつの間に脱いだのか自分も裸になって、素早くシーツの中に入っ
てきた。

唇を重ねると、再び和馬の手と唇が若菜の身体を動き始める。
和馬の心臓の音が素肌を合わせると伝わってきた。
まるで競争しているように、互いの鼓動は早くて、若菜はなんだか可笑しかった。
くすくす笑ってしまうと、『真面目に!』と和馬に怒られた。
だってくすぐったくて、恥ずかしくて、どうしていいかわからないんだもの…

「…あっ…!」
今度はショーツ越しではなく、直接和馬の指が敏感な部分に触れた。
やだ…触られてるところがどんどん熱くなって変な気分になってくる…
それになんだかぬるぬるして、水っぽい音が段々大きくなってきて恥ずかしい。
も、もしかして私って淫らな女なんだろうか…?
恥ずかしくて和馬の顔が見れず、首にしがみついているだけで精一杯だった。

「…んんっ!」
か、和馬さん…指が私の中に入ってきて、いやらしく動いてるんですけど!!
「ち、ちょっとそこ タイム…!」
「我慢、我慢!」
和馬の指の動きは止まるどころか、段々早くなってくる。
ダメ…ってばぁ…!!
若菜は和馬が自分の中心と中を動かす指の刺激で、一瞬意識が飛んでしまった。

「若菜…もう少し足を開いて力を抜いて」
ぼんやりした若菜の耳に、和馬の声が遠く聞こえてくる。

…力、もうすっかり抜けてます…

既にそれは声になっていなかった。
「…これから痛いかもしれないけど、我慢だぞ。若菜」
「ま、まだ我慢ですかぁ…」

ハーフタイム入れようよぉ…。
声にならない声で若菜は和馬に抗議したが、声になってないので届かなかった。

熱く痺れたような若菜の中心に、なにやら和馬の熱くて硬いものが当たった。
しばらく濡れた若菜の中央入り口付近を彷徨ったそれは、意を決したように若菜の中に少しづつ入ってきた。

『…い、痛い〜〜ぃ!!』
思わず和馬の首に力いっぱいしがみつき、声にならない叫びをあげた。

「もうちょっと頑張れ!若菜」
「応援はいいから、ち、ちょっとタイムプリーズ!!」
「…今は無理。もう少し頑張ってくれ!若菜」
わかってたつもりだけど、まさかこんなに痛いとは…

和馬はなるべく若菜を気使って、ゆっくり入ってきてくれてるが、痛いものは痛かった。
思わず涙ぐんでしまった若菜だが、すっかり入った和馬はそこで止まってくれて、優しく頭を撫でてくれた。
「ごめん…痛いか? 若菜、ここで少し休憩な」
若菜の中に入ったまま、和馬が優しく抱きしめた。
若菜の中にいる和馬は、硬くてとても熱く感じた。

「少し落ち着いたか?」
「…う、うん…大丈夫…かな…?」
「じゃ、ゆっくり動かしていくからな」
和馬は言葉どおり、ゆっくり腰を動かし始めた。

…う…やっぱりまだ痛いです…和馬さん…

若菜は再び和馬にしがみついて身を硬くした。
「もう少し力を抜いて、若菜」
「う、うん…」
思わず思い切り腹筋を込めている事に気づいた若菜は、努力して体の力を抜いてみた。

…あ、少し痛く無くなった…?
和馬の動きが少し早くなって来た。
だけどさっきよりだいぶ痛くなくなって、ほっと力が抜けると更に痛みが薄らいだ。
痛みが薄らいでくると、少しずつ身体の芯が熱くなる様な妙な気分になってきた。

…もしかして、これって気持ちいいって感じてる…?

和馬が動くごとに、段々動きがスムーズになり迎え入れるのも楽になった。
妙な気分も高まってきて、また油断すると声が出てしまう。
「我慢しないで、声を出していいんだぞ」
「う、うん…」

ベッドの中の和馬さんはいつもよりずっと優しかった。
だんだん早くなってくる和馬の動きに、若菜の身体は反応し始めた。
貫かれるごとに、身体がシーツごと上にずり上がる。
ずり上がりすぎて、ベッドの壁に頭がぶつかり、和馬の動きと共に頭のてっぺんがベッドの壁にごつごつ当
たるので、腕をあげて頭がぶつからないようにベッドの壁に手を着いた。
途中で和馬が気がついてくれ、身体を下に引き摺り下ろしてくれた。
その弾みで、和馬の先端が若菜の奥に当たり若菜は思わず声をあげてしまった。
その後はもう、若菜はもう声を我慢できずに小さく声を発していた。

「若菜…俺、そろそろだ…」
和馬の動きが激しくなる。
「ち、ちょっと待って!和馬さんひ、避妊…」
突然、和馬は若菜を抱きしめたまま動きを止め、若菜の中に暖かいものを放った。
「か、和馬さんてば…!」
若菜はすっかり避妊を忘れていた事に絶句した。

「大丈夫。子供が出来てもちゃんと責任は取るからさ」
和馬は満足そうに若菜を抱きしめたまま、さらりと言ってのけた。
「…責任とか以前に、私はまだ高校一年生なんですけど!」

ああああ!最初から自分が気をつけるべきだったぁ!!

和馬の腕の中で、若菜は眩暈を起こしそうになった。
そんな若菜を悪戯っぽく見ながら、和馬はごそごそとシーツの中に手を入れて、何か小さなものを取り出した。

それは、いわゆるアレだった。
「これ、なーんだ?」
若菜はまたやられた、と思った。…最初からつけてたのね…

やっぱりこいつの本質は悪魔だぁぁぁ!
「これで既成事実もできて、虫避けも万全。幸せにするからね」
笑いながら抱きしめてくる和馬の腕の中で、若菜は『やっぱり早まったかなぁ…』と ちょっぴり後悔しはじめていた。



おわり




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